月刊<舵>2012年10月号より。
前回で読まれたように、南極のメルキョー群島で停泊地を探す <青海>は、狭い湾内で座礁してしまいます。しかし幸運にも浅瀬をどうにか離脱すると、広い湾に移動して、やっと無事に停泊できたのです。
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( Image by Pismire CC BY-SA 3.0)
上の写真は、南極で最もポピュラーと言われるカニ食いアザラシ(Crabeater seal)です。長さと体重は、それぞれ最大2.5mと225kg。顔は犬のように鼻の部分が突き出しており、体の色はシルバーグレーやクリーミーホワイト(季節によって違うのかもしれませんが、私が見たのはもっと黒っぽかったです)。前足を広げて、氷の上を泳ぐように素早く移動するそうです。
(image: public domain)
これはロスアザラシ(Ross seal)です。体長2mほどで、犬のような鼻部の突き出しはほとんどありません。歯はとても小さいが、鋭く尖り、イカ等を食べる。威嚇すると、ノドを伸ばして特徴のある音を立てるそうです。写真の顔の部分は、まるで魚ですね。( Image by Liam Quinn CC BY-SA 2.0)
これはゾウアザラシ(Elephant seal)と呼ばれ、アザラシの中では最大の種。雌は体長3.5mで1000kg、雄は6mで4500kgに達するそうです。ゾウみたいな体重ですね。写真は雌のようですが、雄は鼻が長いようです。魚やイカ等を食べ、南極ばかりではなく北半球にも住んでいます。( Image by Papa-Lima-Whiskey CC BY-SA 3.0)
これはヒョウアザラシ(Leopard seal)で、南極のみに住むアザラシの中では最大。体長約4m、体重約450kg で、顔はヘビに似ているとも言われます。通常は単独行動。魚、ペンギン、しばしば若い他のアザラシを食べる。氷上を速く移動するが、カニ食いアザラシよりは遅いそうです。ちょっと怖くて、近づきたくありませんね。実際、人身事故も起きているようです。
( Image by Samuel Blanc CC BY-SA 3.0)
これは ウェデルアザラシ(Weddell seal)です。体長3m、体重500kg程です。体型は丸々と太って見え、人が近づくと、前足の片方を上げながら氷上を横に転がって逃げます。雌は雄よりも少し大きいようです。